みかにっき

ただの僕の日記です。

またね

今日でこの家のベッドで寝るのは最後です。

僕は相変わらず、元カノのBluetoothキーボードを勝手に使い、このブログを書いています。
あぁ、新居に行ったら自分用のキーボード買わなきゃなぁ、なんて思いながら、無駄に最後の1日を過ごしているわけであります。

 

この1年、いろいろあったなぁ。

なんて、色々思い出すと、確かにたくさんの出来事があります。
でも、たくさんなんて言っても、所詮は1年分なんですよ。
意外とすくねぇなぁ。思い出すこともそこまでねぇなぁ。と思いつつ、それでよかったね、と自分に言い聞かせたりしています。

 

僕は、ここ一ヶ月、大変お世話になった場所があります。
それは、近所にあるお寺です。
なんとか門があって観光客がいっぱい来る、そこそこ有名なお寺なのですが、
僕がよく行った平日夜はあまり人がおらず、落ち着いてお参りができました。

 

僕はこのひと月で、3度おみくじを引きました。

ここのお寺は凶が多いことで有名なのですが、僕はその3回とも吉を引きました。
なんだか、頑張れと、背中を押してもらっている気がしました。
帰り道、胸がいっぱいになって涙を流すこともありました。

僕はこの先も腐らずに頑張れると、思えるようになった一旦は、確かにこのお寺さんが担っていたと思います。

もう徒歩で行けないので、行く回数はグッと減ってしまうと思いますが、
それでも僕の帰るべき場所として、これからも年に何度かは参拝に行きたいと思います。

余談ですが、今日僕の目の前でお参りしてた目の前の若い女の子二人組、そして次の中年夫婦が、二礼二拍手一礼をしてました。なんでだよ。
さくらちゃんと一番最後に行った時も、僕が合掌している横でパンパン聞こえたなぁとかいう余計な思い出が思い出されました。
あんまり人の知らないことにちくちく言うの良くないと思うんですけど、普通に物悲しいなと思いました。

 

そんなことはどうでもいいんです。

 

この、1年分の思い出が詰まった家を出るのが、なんだかちょっぴり嫌だなぁと言う気持ちがあります。
この家を解約したら、さくらちゃんとの繋がりが本当になくなって、本当に関係が終わってしまうような気がしています。
(本当にも何も、もう終わっているんですが)

この住み心地のいい家と、おさらばしたくないなという気持ちもあります。
(だって僕自身には引っ越す理由がないし…)

でもきっと、単に、見慣れた景色を失うのが嫌なだけなのかな、と言う気もしています。
見慣れたベッド、見慣れた手作りの机。見慣れたハンモックに、見慣れたキッチン。そして見慣れた…。
見慣れたこの街と、さよならするのが嫌なのかもしれないです。

 

この街はなんでもありました。
少し歩けば大きなショッピングモール、もう少し歩けば有名なお寺、調理器具の並ぶ商店街、大きな公園、きれいな桜並木に大きな川、
天空へと伸びる巨大な塔、夜に光る歩行者用の橋、路上喫煙可のタバコ屋さん、おしゃれなお蕎麦屋さん、町の野球場……

こんな素敵な街を、離れる理由がないのです。
(家賃が高すぎて僕には住めませんでした。泣きそうです)

 

だから、僕は、この街にはさよならは言いたくありません。

またな!と、言いたいです。

また誰かと一緒に、この街に住んでやるからな!と、勝手に思っています。(一人暮らしには家賃が高すぎるため)
その時の僕はきっと、ひとまわりもふたまわりも成長していて、もうこんな悲しい思いもしないで済むようになっているでしょう。

 

だから、また帰ってきたときに、この街に何かが残っていたら、邪魔ですよね。

前回の引っ越しの時は、昔住んでいた街に全てを置いていこう、と思っていましたが、
今回は、全部次の街へ持って行こうと思います。

記憶なんて、たとえ必死に覚えて居ようとしても、簡単に指の間からこぼれ落ちていくようなものです。
だからきっと、肌身離さず持っていようとした方が、いずれ消えて無くなってくれるのかな、と思っています。

どんなに見慣れたこの家の家具の配置も、いずれ朧げになっていって、何をどうしたかなんて忘れていってしまうのでしょうね。
なんて、2人で作った思い出の机を目の前に、ボンヤリと思うのです。

 

長くなりましたが、引っ越し前夜の僕の気持ちは、これで以上です。

大好きな街。大好きだった街。大好きだった家。大好きだったひと。

 

またね。