みかにっき

ただの僕の日記です。

ありふれた別れの手紙

ありふれた別れ方をした、ありふれた恋人たちの、ありふれた別れの手紙。

 

 

 

 

さくらちゃんへ

 

お手紙読んでくれてありがとう。
今日は8/28(日)、さくらちゃんはお出かけ中で、夕方には帰ってくるそうです。
さくらちゃんの彼氏として、最後に、思っていることを伝えさせてください。
長くても、どうか最後まで読んでね。

まずは、さくらちゃんに、ありがとうを言いたいです。

入社式の時に話しかけてくれたこと。みかくんって呼んでくれたこと。LINE通話で自作の棚を見せてくれたこと。
些細なことだったけど、すごく嬉しかったです。

同じ案件になってからは、たくさんご飯食べに行ったね。
あの頃、出社するのが辛くて、さくらちゃんだけが、僕の唯一の心の支えでした。

そして、さくらちゃんと付き合ってから、僕の人生には、ぱっと色がついたみたいでした。
さくらちゃんと出会って、いろんなことを知りました。
行きたいところには行けばいいこと、欲しいものは、いろんなお店を見て、選んで買えばいいこと。
誕生日は素直に祝われていいこと、たまたま見つけたお店に入ると楽しいこと。
辛い時は外に出てみるといいこと、男性でもレディース小物を持っていいこと…
さくらちゃんに出会わなければ、付き合わなければ、そして別れなければ、こんな素敵なことに気づけてなかったと思います。

だから、ありがとう、と言わせてください。

 

僕とさくらちゃんは、多分、根本的なところが合わなかったのかな、と思ってます。
それでも僕はさくらちゃんが大好きだったし、それ以上に、さくらちゃんと過ごす日々が大好きでした。
だから、僕からは、別れを切り出すことはできなかったと思います。
どんな形であれ、別れる選択肢をとってくれたことには、感謝しています。

なんだか、僕、さくらちゃんに与えてもらってばっかりだったね。
僕はさくらちゃんに、何かあげられたでしょうか?さくらちゃんはそれで人生が豊かになりそうでしょうか?
もし、そうだったら、一緒に過ごした日々が無駄じゃなかったら、嬉しいです。

きっと、ここで過ごした日々のこと、少しずつ忘れていくんだと思います。
でも、残った思い出が、ふと、思い出されたとき。
さくらちゃんの記憶の中の僕には、笑っていてほしいなぁ、って思ってます。
だから最後は、楽しく過ごそうって決めてます。
さくらちゃんの思い出に残るみかくんは、2人は、笑っていますか?
(もしかしたら、あと一週間で大ゲンカ…とか、ないよね。笑 たのしかった、よね?)

いつか、数年後でも、会うことがあれば、「一緒に住んで住んでたとき、楽しかったよねー!」って、
笑い合えるぐらいの、そのくらいの関係性でいて、そのぐらいの楽しい思い出が残っていたらいいなぁ、って、勝手ながら思ってます。

 

…たぶん、まだまだ、伝えたいことはたくさんあるんだと思います。
この手紙も、草案からだいぶ削って削って、今の長さになってます。
まだまだ、ありがとうも、好きも言い足りない。思い出話もしたい。僕の人生相談にも乗ってほしい。
でも、終わりが来たのなら、しょうがないです。下手だけど、折り合いはつけてるつもり、です。

さくらちゃんが、「仲の良い同僚に戻ろう」と言ってくれたので、
さくらちゃんがこの手紙を読んでいる今日、この日を以て、昔のように同僚に戻ろうと思います。
さくらちゃんと一緒に過ごした、会社での、僕の家での、2人の家での日々は、鏡花水月、愛すべき思い出として、心の中にしまっておこうと思います。

 

 

今まで、こんな僕と、一緒にいてくれてありがとう。
これからは、元通り仲の良い同僚として、よろしくね。

さくらちゃん。大好きだったよ。

 

みかくんより